大豆に対する石灰窒素”ペルカ”の施肥効果

*大豆400kg/10aを収穫するのに必要な窒素吸収量:40 ~ 50kg
*窒素の吸収方法:

(大豆の開花始期から40日間に、全窒素吸収量の70%を吸収する。)

  • 窒素質肥料
  • 土壌中の有機物から出る窒素
  • 根粒菌が固定する窒素
*石灰窒素施肥による効果:
  • 緩効性窒素質効果により開花すぎまで効果が持続する。
  • 土壌中の有機物を分解促進して有機体窒素のアンモニア化を促進する。
  • 土壌を矯正して根粒菌の増殖を促進する。
  • カルシウム欠乏を補い莢数の減少及び収量の低下を防ぐ。
*石灰窒素の施肥量:
  • 前作及び土壌の肥沃度を考慮して:10 ~ 40 kg/10a
  • 農薬的効果を望む場合:50 ~ 60 kg/10a
試験区 施肥(kg/10a) 主茎長
(cm)
分枝数
(ケ/本)
さや数
(ケ/本)
子実重
(kg/10a)
同比
(%)
苔土石灰 石灰窒素 化成肥料 成分計
石灰窒素 100 20 20 窒素 5
リン酸 4
カリ 4
66.0 6.7 88 220 151
慣行区 100 - 40 窒素 2
リン酸 8
カリ 8
53.2 5.8 69 145 100

注)

  • 連作5年目(場所:茨城県那珂郡緒川村)
  • 品種:納豆小粒(播種:7月1日)
  • センチュウは前年、同処理圃場での調査結果

参考資料:1983年茨城県大宮普及センター

石灰窒素の施肥がダイズ(品種:タマホマレ)の生育収量におよぼす影響(1981年岡山県)
区別 主茎長
(cm)
主茎節数 分枝数
(本/㎡)
莢数
(莢/㎡)
全重
(kg/10a)
子実重
(kg/10a)
屑量
(kg/10a)
百粒重
(g)
開花期
LAI
石灰窒素
無施肥区
70 13.7 34.2 692 660 353(100) 2 27.6 5.4
石灰窒素
25kg施肥区
69 14.7 41.3 761 738 365(103) 2 28.6 6.7
石灰窒素
50kg施肥区
65 13.8 39.9 796 770 417(118) 2 28.9 6.7
石灰窒素
75kg施肥区
66 13.9 31.2 749 664 370(105) 1 29.3 6.4
硫安25kg施肥区 61 13.2 33.5 741 629 344(97) 4 27.1 6.0
石灰窒素と熔リンおよび厩肥の組み合わせ施肥がダイズの生育および収量におよぼす影響(1982年東北農業試験場)
時期 開花時期 最繁期 収穫期
月日 7月26日 9月1日 10月12日
項目 地上部重
(g/㎡)
莢数
(莢/㎡)
地上部重
(g/㎡)
莢数
(莢/㎡)
百粒重 一莢粒数 子実重
(g/㎡)
地上部重
(g/㎡)
無処理区 114 734 506 546 25.6 2.13 383 503
石灰窒素75kg 92 822 570 587 24.8 2.17 329 538
熔リン150kg 126 825 585 576 25.5 2.13 300 546
石灰窒素75kg
+熔リン150kg
111 956 634 562 25.2 2.20 326 559
きゅう肥 4ton 102 776 529 526 25.2 2.24 319 547
石灰窒素75kg
+きゅう肥 4ton
116 831 615 586 25.8 2.33 335 575
熔リン150kg
+きゅう肥 4ton
106 758 525 533 25.9 2.25 306 551
石灰窒素75kg
+熔リン150kg
+きゅう肥 4ton
115 832 606 520 27.2 2.17 317 560
主効果 石灰窒素 ns ns ** ns ns ns * **
熔リン ns ns * ns ns ns ns **
きゅう肥 ns ns na ns ns ns ns **

結果:開花期には石灰窒素の施肥効果は少ないが、最繁期には莢数、地上部重を大きく向上させ、収穫期には地上部重と子実重をそれぞれ約4%、8%増加させた。

※ご紹介している使用例は欧州等での一般的な使用例であって、日本の農薬取締法上の登録がなされていない使用方法である可能性があります。使用を希望される場合、予め、当該法の登録がなされている使用方法に該当するかご確認いただき、もし該当しない場合には当該使用方法登録後でなければ使用できない旨ご留意ください。